人気店は「いいお店」
「いいお店だね!」お客様が笑顔で口にしたくなるようなお店。
人気店のほとんどは、実は「いいお店」 でもあります。たった一言ですが、お客様が「いいお店」と感じるためには、お店が業態に応じていくつかのポイントをバランス良く満たしていることが大切です。
お店が「自己満足」ではなく「お客様満足」を得るために、お店づくりの9つのポイントをご紹介しましょう。
1.お店の立地が適している
立地=「お店の場所(物件)選び」が非常に重要です。
人が集まる場所が良いのはもちろんですが、ターミナル駅近くや駅前などは賃料が高いのが普通です。お店のコンセプトや業態に合った 街や場所、広さ、無理のない資金計画などから、バランス良く条件を満たす物件を見つけることが重要です。自宅や自社ビルといった立地 ありきの場合でも、お店がその立地に適しているかを十分に検討する 必要があります。
2.お店の顔がはっきりしている
どんなお店か一目で分かる「ファサードプランニング」が重要です。
視認性が高く、お店のコンセプトや業態にあったデザインであること、入りやすい入り口であることなど、お客様をお迎えする気持ちが表れた魅力的な「お店の顔」にすることが大切です。
3. お店の情報発信を工夫している
情報発信=好感度の高い「PR(広報)」を継続する工夫が重要です。
お店の入口や店内に「今日のメニュー(おすすめの品)」等を黒板などで見せることから、地域へのチラシ・ネット広告、機会があればテレビや雑誌の取材にも積極的にPRする等を、コンスタントに続けること、お店を知ってもらうことが集客につながります。
4. お店のコンセプトがはっきりしている
コンセプト=「オーナー(企業)の想い」がしっかり固まっている ことが大切です。
どんなお店を開きたいか・何を売りたいか・お客様に何を提供したいか、などが十分にイメージされ、言葉で表現することが第一歩です。
言葉がメッセージとなり、空間・商品・サービス・情報発信等に具現 化され、お客様にお店の特徴として伝わります。
5. 魅力的で良い商品・メニューを提供している
お客様に提供するメニューがコンセプトに沿っていて、お客様にとって魅力的かつ満足するように企画 、製作、提供されていることが大切です。
例えば、同じ「カレー」「ケーキ」や「コーヒー」であっても、美味しいのはもちろんのこと、具材・盛りつけ・ネーミングがお店の特徴を印象づけるオリジナリティであり、お客様の心に届くことにつながります。
6. 居心地の良い空間である
お店のコンセプトを表現した空間がお客様の過ごす時間を居心地良く感じられるデザインであることが大切です。
カフェや飲食店であれば、お客様にとって、その「空間」は商品と同様に「お金を払って得られる価値」であり、お客様がお店に対して良くも悪くも印象を持つ大きな要素であることは言うまでもありません。
また、お店の中でも、居心地の良さに差がでないよう工夫することが、なるべく多くのお客様にまた来店していただくことにつながります。
7. お客様の納得する価格である
今や納得する価格=「お得感(付加価値)を感じる価格」と言っても過言ではありません。
どのお店もお客様が来てくださるよう、提供する商品、サービスや 環境空間に対する価格を、ただ納得するだけではない付加価値をつけて提示できるよう努力をしています。新しくお店をスタートするから には、既存のお店に負けない競争力を持たなければなりません。
そのためには、単に“安くする„ではない「価格」を提供できるよう、事業計画・予算計画・商品やメニュー開発をしっかりと検討することが重要です。
8. 良質な人的サービス(接客)を提供している
お店のコンセプトや業態に適した接客はとても大切です。
商品や空間と同じように、サービスの善し悪しは、お客様の印象を 左右する大切な要素です。良質なサービス(接客)ができるためには、お店のレイアウト(動線)や設備を適したものにすることが重要です。
9. 清潔かつ安全である
お客様に対して常に清潔や安全を心がけることは必須です。
お店には、お客様に対して清潔で安全な商品・サービス・空間の提供を行う義務が法的に定められています。カフェ・パン屋・パティスリー等、食品を提供する場合は保健所の許可が必要です。また、店舗を新装または改装する場合、消防署への届け出も義務づけられています。こうした法律を守ることはオーナーとしての責任の範疇ですが、常に同様のレベルを保つことでお店の信頼につながります。